2023-10-01から1ヶ月間の記事一覧
昭和三年六月四日早朝、満州を支配していた奉天派の大元帥・張作霖は、北京から奉天への帰路途上、乗車していた列車が爆破炎上して暗殺された。満州事変のきっかけとなったこの事件は、戦後、本人の自白をもとに関東軍の高級参謀河本大作による犯行との説が…
菅江真澄という江戸時代の紀行作家を知っていますか。天明3年(1783),30歳で故郷三河を出発し,信州から東北・北海道までを巡歴,後半生を旅に送り秋田で没した稀有な旅行者が,常民の生活と民俗をつづる遊覧記。 菅江真澄は相当な変わり者だったらしく、生…
これは地味な本だが(アマゾンで検索してもタイトル、著者ともにでてこない)、内容は驚くべきものがある。私が知りたくなったまさにそのことが書かれてある。大正10年生まれの、兵庫県高砂市議会議員であったらしい。6期務めたと巻末の略歴にある。 姫路…
ほぼ20年前の本である。いま南京論争というのがどうなってるかは知らないが、これと、一次史料が明かす南京事件の真実―アメリカ宣教師史観の呪縛を解く 2020/池田 悠 (著) 展転社を読めば南京事件に関する理解は深まるだろう。この2冊だけ読めばいいとす…
北朝鮮の誕生から現在までを達意の筆で描いている。北朝鮮に関してはまったく知らない国だったので非常にためになった。中でも興味をそそられたのは、金日成主席の正体に関することである。ソ連が連れてきた影武者説というのは薄っすらと知っていたが、4つ…
【海外の反応】韓国が「まあバレないだろう」と思い、国際スイーツ大会で日本のエントリーを壊してしまった結果、すべてが露見し、巨額の賠償金を支払うことになり、報復の大ピンチに陥りました。海外の反応ゆっくり解説ch チャンネル登録者数 1.3万人5,286 …
昔からこの人の本が好きで読んでいる。猟奇的な事件、変態性欲などに真価を発揮する。「変態性欲」という雑誌まで創刊した(笑)、大阪生まれのれっきとした医者である。 殺生関白・豊臣英次の性格、日蓮を抉る(宗教性偏執病者)、妾に関する話、など面白い…
最初の人類は黒人で、アフリカに発生したと一般に考えられている。何万年前かは知らないが、黒人から白子(アルビノ)が大量に発生した。この白子は、毛色が違っていたので、黒人から差別され、疎外され、肥沃なアフリカの地から北へと、貧しい寒冷の地、ヨ…
これは、ロシアがウクライナ戦争に負け・北方領土が返還され、中華人民共和国が分裂した後に起きるかもしれない最後の日米戦争に関する随想である。 ローマとカルタゴ……この2国間の関係を日米関係になぞらえる本が昔から多い。本書、カルタゴ―消えた商人の帝…
日本の文明開化を先導した偉大な思想家福沢諭吉は、アジアを蔑視し中国大陸への侵略を肯定する文章をたくさん残している。それを理由に福沢を全否定しようとする動きも絶えない。確かに現在も刊行されている福沢の全集にはその種の文章が多数収録されている…
何をもって幸福とするのかという難問があるが、私が今まで読んできた中で最良の「幸福入門書」だと言えるかもしれない。根底に老荘思想がある。 全部すごいが、いちばん私が感銘を受けたのは、中での「分福論」である。誰しも一度は、この時は何をやっても好…
久々に再読して感動を新たにした。しばらく、お付き合い願いたい。あのスピルバーグ監督のデビュー作「激突」(1971)の原作者でもある。ゾンビものの嚆矢でもある傑作、「I am regend 吸血鬼 地球最後の男」もほぼ同じ時期1954年に書かれている。 核実験に…
八切止夫という作家を知っていますか。作家として戦国時代を独自の視点で描いて、けっこう売れたらしい。その儲けを投入して自分で出版社を築地かどこかへ作り、戦前に出版禁止になったものを次々に自分の独自解説をくっつけて復刻出版していった。しかも、…
著者曰く、「まえがきより。本書は古代日本の歴史はすべて北九州の中だけにあったという、ひどく怪奇な古代史実を述べようとするものである。……そして、日本の本体だと思われていた本州はまったく無関係の異国にすぎなかったということを述べるのが本書の趣…
この和歌山新聞の記者による日本古代史の一連の本は非常に面白い。まず、砕けたわかりやすい文章がいい。こういう方がリアルである。4,5冊読んだが、すべて核心に迫るもの。知られていないが大したものである。 私がこの人の本を高く評価するのは、とりわ…
埼玉県川越市を拠点とする、行政調査新聞というミニコミサイトがある。いつも注目している。ここに載った記事で無視できないものがあった。共有したい。 壊れていくアメリカ 崩れさる自由主義諸国 2023.09.30https://www.gyouseinews.com/3459/%e5%a3%8a%e3%…
天正13年(1585年)8月に、佐々成政が羽柴秀吉の侵攻(富山の役)を受け、内ヶ島軍は佐々の援軍として越中に赴いた。羽柴秀吉は同時に、佐々の同盟者である姉小路氏と内ヶ島氏の拠る飛騨国の攻略を金森長近に命じた。しかし頼みの佐々成政が秀吉の大軍の前に…
本を整理していたら、石渡 信一郎の懐かしい本が次々と出てきた。しばし読みふける。いろいろ感じることがあった。読書のだいご味は再読にある。とくに日本古代史についてそれは言える。特に取り上げるのは以下の3冊。 日本書紀の秘密 1992/石渡 信一郎 (著…
あれは小学校2年生の時、今から云十年前のことである。舞台は夏の北海道のある町。その日、われら仲良し4人組は、遠足だったかマラソン大会だったか、体育祭だったかは忘れたが、てくてく家路を急いでいた。時刻は15時ころ。 すると、川田君が学校に忘れ…
「平和国家」という幻影を排す! 知られざる戦後ニッポンの戦争史憲法九条の下、「戦後日本」はずっと平和だった……?護憲派を代表する二人が、あえて「平和国家」神話を問い直す画期的対談!「テロ」「戦争」の時代に日本はどこへ行くべきか。本当の「平和」へ…
この埼玉大学の教授は会計専門の人で、日本史は専門ではない。ただ、この人のいう「天海・光秀同一説」は根拠がありすぎると今回取り上げた。注目したいのは、岩辺氏の本ではほとんど触れられていないが、初期徳川幕府を支えた人たちの、明智光秀人脈とでも…
「無条件降伏」とは何を意味していたのか。第二次大戦中の米国中枢部の思惑と、敵味方入り乱れての駆け引きを多彩なエピソードで綴る。第二次世界大戦最中の1943年、カサブランカ会談において、アメリカ大統領ルーズベルトは日独伊に「無条件降伏」を突きつ…