戦争という見世物: 日清戦争祝捷大会潜入記 (叢書・知を究める) 2013/木下 直之 (著) ミネルヴァ書房

日清戦争の連戦連勝に東京中が沸いた明治二七年一二月九日。上野公園を会場に開催された「祝捷大会」へとタイムスリップ。川上音二郎一座による野外劇、清国軍艦の撃沈劇、野戦病院の再現、ハリボテの凱旋門…見世物研究の第一人者が現場からレポートする。


東京に生まれ育ったが、初めて目にすることばかりである。
この著者は視点が面白い、他著作も読んでみることを勧めたい。

再々取り上げてる、「長崎事件」の後日談ともいえるもので、そういった意味でも貴重。
こんな楽しい一時期が帝都東京にあったなんて!

お祭り好きの日本人らしい。
真剣にタイムスリップしたくなった。

現に著者が明治27年12月8日の、日清戦争祝捷大会の「前日」に帝都東京にタイムスリップし、ぶらぶら歩きまわって当時の世相を見るという東京大学教授とは思えない卓抜な設定。


伊藤博文や皇太子(のちの大正天皇)もきたという。
4,5万人が集まり、2万人に弁当が配られたという。
写真が載っているが、盛大なものである。
不忍池に模擬戦艦(北洋艦隊の巨艦、「定遠」「鎮遠」)を2隻浮かべて、火薬まで使って沈没させるまでがファイナル。


2023-06-12
長崎清国水兵争闘事件「再考」 明治19年。 それは、明治の「元寇」だった!
https://tennkataihei.hatenablog.com/entry/2023/06/12/025318

 

↑サブタイトルに「それは、明治の「元寇」だった!」とつけたんだが、「長崎事件」勃発後、福岡県警察署長だった、湯地丈男が職を辞して、「元寇記念碑」設置運動に身を投じたというではないか、やはり、明治の元寇という譬えは当を得たものだったのだ。
定遠」の装甲鉄板だった門扉が太宰府天満宮に残っている。


中道左派と思える著者は決して手放しでは喜んでいないようで、日清戦争反対論といえば勝海舟のものを引いてくるくらいだが、福沢諭吉の、「これは文明と野蛮の戦争だ」(『時事新報』1894年7月29日)との卓見もちゃんと引用してる。
内村鑑三も「義戦」と位置づけた。なお、内村と同じように10年後の日露戦争で非戦〔反戦〕の立場をとる田中正造も、対清戦争を支持していた。民間の義勇兵運動の広がり、福沢(献金額第2位)や有力財界人などによる軍資金献納にも現れた。清との戦争は、まさに挙国一致の戦争であった。

 

「北洋艦隊の来航は日本人にとって、清国に対する意識を大転換させるきっかけとなった未曾有の事件であった。
日清戦争開戦への世論が整う条件として、様々なものが考えられるが、少なくともその一つに北洋艦隊の来航が考えられるのではないだろうか。それ程、当時の日本人に大きな衝撃を与える事件であったのである。」
朝井佐智子「清国北洋艦隊来航とその影響」愛知淑徳大学現代社会研究科研究報告4、2009年。

 

総兵力、日本は24万人に対して清国は98万人。
軍艦は、日本28隻に対して、清国は82隻。
GNPは日本の約10倍!!!

日露戦争も似たようなもんだが、こんな巨大な敵を倒してるもんだから、真珠湾攻撃したくなる気持ちもわかるというもの、


日本の報道機関は報じなかったが、先ごろ、臭菌平がバイデンに呼ばれてアメリカに行って晩さん会で、日本とシナの戦争のこと、アメリカへの感謝を述べたと聞いて、かつて江沢民クリントンとハワイで会談したとき、真珠湾攻撃のことばかり言ってたのを思い出した。
こいつらが、自分の「正統性」に危ういもの感じてるのは間違いない。

 

どうせトランプが返り咲いたら、「シナ、ベネズエラ化」の動きが加速する。
ウクライナもどうやら、決着がつきそうだ。
北方領土を返還してもらなくてはならない。
そのつぎがシナの分割統治、共産党の撲滅で世界は平和になる。

あと最後に、日本国内の反日バカサヨクの駆除一掃で日本に絶対的な平和がやってくる。


日清戦争は完全な自衛戦争
勝てる体制になるまで8年かかってる、臥薪嘗胆の8年だ
忌々しい反日売国バカサヨク歴史観にはこの歴史認識(長崎事件)が抜けてる 
無垢なる中国に一方的に悪いことした… アホか


併せて読みたい

支那事変と日清戦争(校註) GHQ焚書 (いざなみ文庫) Kindle小泉信三 (著), いざなみ文庫 

GHQ焚書第11段】小泉信三支那事變と日淸戰爭』(慶應出版社、昭和12)の電子復刻版。支那事変勃発の年に書かれた全3篇の文章を収録。内容は全て日清戦争当時の福沢諭吉翁を回顧したものとなつてゐる。朝鮮の惨状に同情し、その近代化に助力を惜しまなかつた福沢翁だが、朝鮮近代化の妨碍勢力であつた清国や朝鮮の守旧派に対しては寸毫も容赦なかつた福沢翁の一面とその背景を窺ふことができる一書。本書も戦後GHQによつて焚書された。

 

動物園巡礼 2018/木下 直之 (著) 東京大学出版会
動物園をめざして東奔西走、地図を持たない巡礼の旅
動物園に動物園を見に行こう。いったい何をしに? お城、公園、はたまた温泉にも動物園がある。動物園をめざしてひたすら時空を駆け巡る。通天閣とサバンナとサイ、別府地獄のカバとワニ、大須観音商店街のラクダ行列……。行く先々の風景からヒトと動物との関係が見えてくる。

 

わたしの城下町 (ちくま学芸文庫) 2018/木下 直之 (著)
攻防の要たる城は、明治以降、新たな価値を担い、日本人の心の拠り所として生き延びる。ホンモノ、ニセモノの城を訪ねて見た異色の日本近・現代史。