「2003年以前か以後か、それほど重要な著作、竹内文書」 「竹内文書」の謎を解く―封印された超古代史 2003/11/1布施 泰和 (著)成甲書房

この共同通信の事件記者が富山県に赴任したとき、在住の大学教授からここ富山に不思議なものがあるよと教えられて全てが始まった。
それは東経137度11分の経線上に日本海側から太平洋側にかけて連なる「羽根」という地名のラインだ。いっぺん地図で見ることをお勧めする。あっ!と驚くこと請け合いである。

経線に沿ってラインを正確に引く技術(経度を正確に測る技術)は、18世紀に精密な機械時計が発明されるまでなかったとされている。
ところが「羽根のライン」は、江戸時代以前からあったのだ。この驚異の測量は誰が実施したのか。
大和朝廷を含む「時の政権」が国家事業として測量したのであれば、記録が残っているはずだが、その記録はない。
ということは時の政権とは一線を画すような王朝なり、王国なり、技術集団なりが過去において存在していたことになる。

そのような勢力が、大和朝廷が成立するはるか前に存在していたことを示すのが、学界では偽書扱いされている竹内文書だ。
そこには、「羽根」という地名の由来や、日本列島には神武以前から巨大な王朝が続いていたことがはっきりと記されている。このことは、記紀などによって抹消・改竄される前の歴史、すなわち渡来人に征服された原日本人(縄文人)の真の歴史が竹内文書にちりばめられていることを意味するのではないか。
竹内文書偽書だとして無視するのではなく、そこに記された真実の部分を検証しながら、封印された日本古代史の謎を明らかにしたのが本書である。

 

この著者の偉いところは、結果(遺跡?)を次々と提示してるところ。
それが今までのこの種の本と一線を画してる。
誰がこれを作ったのか、ここで何が太古に行われたのか。そういう疑問が次々と浮かぶ。

 

併せて読みたい  「ロマン的日本超古代史論」(木村信行)日本歴史研究所 昭和60年「日本超古代遺跡紀行」(木村信行)日本歴史研究所 昭和63年
竹内文書」だけでなく、「九鬼文献」、「富士文献」、「上津文ウエツフミ」、「秀真伝ホツマツタエ」、など日本に古来から伝わる古史古伝のたぐいを総ざらいして、いっぺん現地(特に天皇陵を中心にして)に行ってみた「「竹内文書」の謎を解く」の先駆的な著作。