ロマン的日本超古代史論 (1985年) /木村 信行 (著)日本歴史研究所 日本超古代遺跡紀行 木村信行1988年 超古代の日本列島に何があったのか?

むかし手に入れた本だが、古本価格はその後落ちていないようだ。
超古代の日本列島に何があったのかを探究してる2冊の名著である。
「ロマン的日本超古代史論」が文献探求編、そして3年後に書かれた「日本超古代遺跡紀行」が実地探索編である。

 

竹内文書」だけでなく、「九鬼文献」、「富士文献」、「上津文ウエツフミ」、「秀真伝ホツマツタエ」、など日本に古来から伝わる古史古伝のたぐいを総ざらいして、いっぺん現地(特に天皇陵を中心にして)に行ってみた「「竹内文書」の謎を解く」の先駆的な著作。

調べてみると、八幡書店で売っているようだ。
宣伝文句も振るっているのでそのまま引く。


太古の神々と天皇の陵墓の詳細な調査記録! 衝撃の巻末付録に圧倒!
日本超古代遺跡紀行 菊判函入・上製本
木村信行=著 日本歴史研究所刊 菊判函入・上製本
なんと!超特価!
9,800円→5,280円(本体4,800円+税10%)

 

『ロマン的超古代史論』に続く、さらに驚異的な研究調査報告。本書の「超古代遺跡」は磐境やピラミッドに限らない。中心は神武以前の歴代の太古天皇の御陵である。筆者は古史古伝に記されたそれら太古天皇の御陵をすべて地域別に整理してマッピングし、そのすべてを訪ねて現地報告したのが本書。不思議なことに、それらの大半は土俗的な民俗伝承が背後にある聖地や神社で、仮に偽書説に立つにしても、古史古伝の背後には見えざる伝承網があることがわかり、興味深い。巻末の60頁に及ぶ神代陵墓一覧表や地図は圧巻。思わず本書を片手に探訪の旅に出かけたくなる一冊。

 

著者の木村信行氏は、80年代に交流のあった在野の古代史研究者である。古史古伝に対して正面から向き合い、その語るところをあるがままにこのような形で整理検証した人は他にはなく、この2冊は今こそ再評価されるべきであろう。いずれも30年以上の時を経てたまたまストックされていたものの放出なので、部数に限りがあり、また保管の関係で多少の瑕や埃などがあることはご容赦頂きたい。(武田崇元

 

日本超古代遺跡紀行 菊判函入・上製本
太古の神々と天皇の陵墓の詳細な調査記録! 衝撃の巻末付録に圧倒!
希望小売価格 : 9,800円
価格 : 5,280円(本体4,800円+税10%)
木村信行=著 日本歴史研究所刊 菊判函入・上製本
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本書によれば天皇とは… 33ページ。 第2章 天皇

超古文書、とりわけ竹内文書などによれば、神武天皇以前の日本の支配者を「天皇」という称号で呼んでいる。
そのため、世の中から「偽書」の烙印を押され、戦前は特高の弾圧まで蒙り、日陰の道を歩いてこざるを得なかったのである。
しかし、これらの書物がかりに偽書としても、書かれていることがすべてウソだとは限らない。

むしろ、日本書紀古事記以上、詳細に日本古代の歴史を説明してくれる書物がすべて虚構だとしたら、何のために、どうやってそれを作り、なぜ命をかけて子々孫々に伝承する必要があったのかを説明しなくてはならない。

私は、これら超古文書をくまなく調べ、そこに書かれている内容が真実だと仮定したら一体どうなるのか。

さらに一歩すすめてこれら超古文書間の異動(各古文献間には、記述に矛盾・対立する部分が存在する)をうまく説明する一つの理論を導き出し、それを真実だと仮定したら、日本、いや世界の歴史はどう説明づけられるのかという一つの「試み」をしてみよう。


神武東征以前に、ウガヤフキアエズという73人の天皇がいて、それらをまとめたものが、ざっくりいうと、これら日本に残る古文献である。

 

 

tennkataihei.hatenablog.com

 

日本に古くから伝わる古史古伝に一致する記載が見られる。
これは驚くべきことだ。
例えば、布施氏も取り上げている「羽根のライン」の不思議。


それは東経137度11分の経線上に日本海側から太平洋側にかけて連なる「羽根」という地名のラインだ。いっぺん地図で見ることをお勧めする。あっ!と驚くこと請け合いである。

経線に沿ってラインを正確に引く技術(経度を正確に測る技術)は、18世紀に精密な機械時計が発明されるまでなかったとされている。
ところが「羽根のライン」は、江戸時代以前からあったのだ。この驚異の測量は誰が実施したのか。
大和朝廷を含む「時の政権」が国家事業として測量したのであれば、記録が残っているはずだが、その記録はない。
ということは時の政権とは一線を画すような王朝なり、王国なり、技術集団なりが過去において存在していたことになる。


第三〇世 クニノトコタチ天皇

釜鍋を鳴動して善悪を明確にする祭事を始めさせた。

飛騨の位山大宮を仙洞にした。

祖来ヶ岳に、羽根飛登行所(空港)を造り、羽根と名付ける。

 

天皇が即位するときに使う、杓(しゃく)というもの。聖徳太子肖像画でお馴染みの両手に捧げ持っているあの木の板のこと。あの木の板が、この地方のいちいの木からからしか作られない、そういう風にきまっているというのも何やら奥深いものを物語っているような気がする。



第44世 ホホデミ天皇

九州大隅の国見ヶ岳に遷都。
兄皇子・ホスセリ尊に海幸を司らせ、釣り針と竿を与え、弟皇子には弓矢を与え、山幸を司らせた。

この地方から日本最古、最大の弥生時代の釣り針が発掘されてる。
この地方には古くから、「海彦山彦」の伝説が伝わる。
「神代帝都考」狭間畏三 (著) 昭39。明治32年版の再刊。

もしかしたら、この地方が「海彦山彦」伝説の発祥ではないかと思わせる。


ところでここに2冊の本がある。

にっぽん字の発掘 (1967年) 酒井 由夫 (著), 三村 侑弘 (編集)山中芸企

竹内文書原典解読集I 超古代日本の神ながら正統史 ― 改訂版 (酒井由夫遺稿シリーズ1) 2008/6/20 酒井 由夫 (著), 山本 根菜 (編集)ヤマ トランス

 

国家の品格」(藤原正彦著 新潮社)という最近のベストセラーの論旨の一つは、「古くから伝わる伝統・慣行・行事・作法・手順等には、歳月を重ねた深い意味合いが込められているのであるから、論理的屁理屈を捏ねずに、まずは受け入れ実践せよ、それから考えよ」と云うようなことであったかと思う。 しかし、「そうは云われても、どうしてもその由来・歴史的背景など何か取っ掛かりを追求しないと気が済まない」と言う向き(根拠追求派)には、本シリーズは必携の書である。それらに関する本筋の暗示が詰っているからである。


酒井 由夫 (1895-1975)。
明治28年長崎県島原市生まれ。東京帝国大学医学部卒業。医学者。
潜水病、慢性麻薬中毒の多くの患者を救ったことで知られる。
昭和17年、朝日賞受賞。

 

この人物、医業のかたわら、竹内文書の研究に従事。
生前の出版は1冊だけだが、死後、このようにして遺稿が出版される。

 

竹内文書原典解読集 酒井由夫 著 ; 山本根菜 編    ヤマトランス 星雲社 2012.8
葺不合朝正統史・陰陽(おんみょう)五行・古事記問題 : 他    酒井由夫 著 ; 山本根菜 編    ヤマトランス 星雲社 2010.8
太古代日本の固有文字・仏魔行・葺不合朝前期正統史    酒井由夫 著 ; 山本根菜 編    ヤマトランス 星雲社 2010.11
超古代日本の神ながら正統史 酒井由夫 著 ; 山本根菜 編    ヤマトランス 星雲社 2008.6
上古代日本の神ながら正統史・暦・文字 酒井由夫 著 ; 山本根菜 編    ヤマトランス 星雲社 2008.8
葺不合朝正統史・陰陽五行・古事記問題 : 他    酒井由夫 著 ; 山本根菜 編    ヤマトランス 星雲社 2007.4
超古代日本の神ながら正統史 酒井由夫 著 ; 山本根菜 編    ヤマトランス 星雲社 2006.7
にっぽん字の発掘    酒井由夫 著 ; 三村侑弘 編    山中芸企 1967 東洋医学原論 : 三陰三陽病の新解釈 酒井由夫 著 新月社 1966


木村信行氏の労作、2作を参照し、酒井由夫氏の著書でますます、日本列島の超古代に何かあったという確信が持てている。
何かが日本列島の超古代に存在したことは明らかではないだろうか?
今はそれしか言えない。


著者木村信行氏のサイト ↓

http://nihonrekishiken.com/map.htm


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