縄文文明と中国文明 (PHP新書) 2020/関 裕二 (著) 日本列島は文明の吹きだまりだから、中国から多くの知識や技術が流れ着いた。当然、古代日本の文物のほとんどは中国や朝鮮半島に由来すると信じられてきた。しかし近年、縄文文化が見直され、現代にまでつながる「三つ子の魂」が縄文一万年の時代に形成されていた可能性が指摘されるようになってきた。 海の外から新たな文物が流入しても、縄文的な発想で取捨選択し、列島人にとって必要な物だけを選んでいたこと、さらに、工夫を加え、日本の風土に合わせて改良していった様子

この著者の歴史ものは数冊読んだことがあった。軽めのものを書いているという印象だった。
それがどうだろう、冒頭のニクソン大統領の発言。「我々は、フランケンシュタインを生み出してしまったのかもしれない」
大いに共感できるところがあったので取り上げたい。

 

まずは序盤、30ページ足らずで、日本文明と比較するため中国文明の成り立ちをサクッと描写。これが見事。書きなれているという印象。

森を切る文明が中国で、森を生かす遺す文明が日本だと著者は位置付ける。
確かに、以前、京都を俯瞰した朝のテレビニュースをみて感心したことがあった。
深い森に囲まれた京都の町。季節は忘れたが、緑色もじつに濃く、それが見事だった。
日本の温暖な気候が預かってるとは思うが、それでも、千年の都がこの深い森に囲まれてるという事実に驚くほかない。
世界的にみても珍しいのではないだろうか。

 

稲作が北九州に日本に伝わってから東日本に伝播するまで800年かかってるという。
各説あるらしいが、なにをやるにも遅いということが日本の強みである。
それを、著者は「海人の保守性」とみる。
なにをやるのも決定に時間がかかる。それがズバリ、日本の強みであるという部分には激しく共感する。
それが日本人の固有の思考と言える。

 

ジェンダーフリーとがLGBT、ブラックライフなんちゃらとかも所詮、白人(ユダヤ人)が生み出したもので我々日本人には関係ないと極論できる。
日本の知識人、いわゆる、「西洋バカ」がお先棒担いでる下らん言説である。
ああいうものは大体ユダヤ人が考え出しだしたもので、マルクス主義がその走りと言っていい。
確かに、ユダヤ人しか思い浮かばないこともある。
ドイツのユダヤ人、詩人ハイネの「神々の流残」とかがすぐ浮かぶ。あれは私が見ても(笑)凄いと言える。若き柳田国男に最も影響与えた思想である。

 

いま問題になってる太陽光パネル。中国の手先となって、結託してる連中が日本の森を破壊してる、と言ったら言い過ぎか。
もう2年前になってしまったが、熱海の土石流だって、あんなにわかりやすい環境破壊はなかったのに、中国びいきの静岡県知事と日本嫌いのマスコミにより
有耶無耶にされてしまった、嗚呼。
被害者に合掌……。
今はもう、ユーチューバーの何人かが取り上げるのみだ。悲しいことだ。
こうやって、「中国人の手先」によって、森は破壊され、日本人は殺されてゆくのだなあと確かに感じた。

 

「渡来人とはそれほどたくさん来たわけではない」とか私の好きなテーマ(笑)が続く。
激しく強い対馬海流対馬海峡を渡れない。30年くらい前、角川春樹が音頭とって野生号という小船で釜山から日本を目指したが、途中漂流(笑)。
歴史学者、考古学者は軽々しく渡来人っていうけどそもそも、渡来人ってそんなにきてない。海があるから渡れない。渡来できたのは、弥生時代後期、古墳時代ふくめてもせいぜい2、3千人てとこだと思う。
しかも、果敢に海を渡れたのは半島の最下層ばかり。そんなのが縄文人の中に入って何をする?
7世紀の遣唐使でさえ約半分が渡れなかった。国家公認の当時精一杯デカい船ですらそう。何万人も何十万人も渡来したなんてファンタジーにすぎない。

 

あとは著者お得意のミトコンドリアDNA,Y染色体の話になる。
特に興味深いのはハブログループの説明だが、こう極論していいかと思う。
マルクス主義という「千年王国回帰ユダヤ思想」と、シナ社会に固有の皆殺しの果てに生き残ってきたシナ人の集合体国家は史上最強だと言える。
私の結論から言おう。どうあっても現・中国との融和・和解は無理である。
それは遺伝子レベルの話だから絶対真理である。
喰うか食われるか、それしかシナ人にはない。
追々ここで書いていきたい。

 

おしまいの参考図書(3ページある)に、見逃せない本を見つけた。
「黒人→白人→黄色人」(高野信夫)
以前紹介した、白人種は黒人種のアルピノであると言い切った浜松の日赤病院の皮膚科の医者が書いた隠れた名著である。
すばらしい!! だが、目を凝らして熟読したが、引用はされていないようだ。実に惜しい。この名著をどの部分でイメージして本書を書いたのか。
この本を高く評価する。ユダヤ人ハイネの「神々の流残」に匹敵する。
日本人にしか書けない本である。